
近代幻想の小説、
AIとの共創ノート、
映像と歌。
言葉を綴り、
物語をことづてするための場所です。
理玄異聞録|京洛怪異観測譚
分類できないものが、京洛博物館の分室へ運び込まれてくる。
標本医が形を測り、書記官が声を写す。
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ことづて帖
作品の外側で生まれた会話や、
制作中の小さな記録。
ときどき、理一郎と異紀も顔を出します。


「最近、磨らんでも書ける墨が出たらしい」
「へえ。どうやって使うが?」
異紀が容器を取り上げる。
「そのまま筆につけて書けるそうや」
異紀は蓋のあたりを眺め、それから理一郎の方へ寄せた。
「これ、この先百二十八年続くらしいで」
理一郎の目が、容器へ戻る。
「……百二十八年?」
「うん」
少しして、
「……百二十八年使われるなら、まあ、信用はできるか」
開明墨汁、128歳おめでとうございます。
ちなみに、百二十八年先のことを知らずに渡したら、多分こうなる。

異紀は蓋を開け、筆を入れた。
そのまま紙へ一画引く。
「……ほんまに、磨らんでえいがやねえ」
理一郎は、その線を見た。
「乾きは」
「早い」
「滲みは」
「紙によるろうけど、悪うない」
異紀はもう一度、缶を覗いた。
「これ、便利やねえ」
理一郎は何も言わなかった。
――翌朝。
理一郎の机の上にも、同じ瓶が置かれていた。
フリーフォント「シャランラ」があまりに可愛くて、勢いで一枚つくってしまいました
『理玄異聞録』の二人を、星空サーカスへ放り込みました(笑)。
本編には出てこない一枚ですが、こんな“もしも”も、「シャランラ」が馴染ませてくれました。
……星空サーカス編か……
ありかもしれん……(笑)

異紀は、送信記録を一枚ずつめくり、途中で手を止めた。
「文面まで毎回変える必要はなかったがやない?」
理一郎は、送信時刻の欄を見た。
「同じ文章では、識別しにくい」
五通目の末尾にある「続きを楽しみにしています」を、異紀の指先が押さえた。
理一郎は帳面を閉じた。綴じ目が、いつもより強く鳴った。

作品の反応がほしくて、先に箱を作った。——AIと組んだ、匿名の感想フォームのおまけの別バージョンでした。






