理は形を測る
異は声を写す
ここに並び立ちて記す
『理玄異聞録』は、近代幻想を舞台にした物語です。
科学が言葉を持ち、怪異がまだ“声”を残していた時代。
標本医・志岐理一郎と、
元依代の書記官・久遠異紀が出会い、
名を与えきれないもの、記録に残りきらないものを、
静かに観て、記していきます。
読み味
雨の匂い。紙を捲る音。ふと変わる息。
答えより先に、細部が積もっていく。
物語を読む方は本編から。
世界の余白を覗きたい方は、外伝や短編、映像や挿画から。
測る者、写す者
志岐 理一郎
標本医|形を測る者
光、重さ、位置、
残された痕。
測れるものを拾い上げ、
記録の端へ置いていく。
久遠 異紀
書記官|声を写す者
言葉になる前の気配を受け取り、
紙の上へ移す。
消えかけたものを、
なかったことにはしない。
この物語で描かれるもの
観測
光、重さ、位置、
残された痕。
測れるものをひとつずつ
拾い上げる。
記録
声、気配、紙に残るもの。
消えかけたものを、
なかったことにはしない。
怪異
名のつかないもの。
理の外にありながら、
確かにそこにあるもの。
二人
測る者と、写す者。
並び立つうち、
距離が少しずつ変わっていく。





