理玄異聞録|番外編「七夕、願い事は書くより先に見られている」 執務室の障子が、端まで引かれている。外は夏の朝の白さで、紙の端に湿りが戻っていた。 理一郎は羽織を椅子の背へ掛け、帳面の紐を結び直している。異紀は窓際で、どこか… 2026年7月7日